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今日は、今話題の「ホンダ・日産・三菱」の経営統合について、私なりの視点でお話ししたいと思います。
戦後の日本車メーカーは、世界において技術も知名度もほぼゼロの状態からスタートしました。
しかし、その中で輝きを放ったのがホンダと日産です。
ホンダと言えば
バイクのレースで頭角を現し、さらにF1でアイルトン・セナを迎えたことで世界のトップブランドへと成長しました。
「ホンダといえばエンジン」と言われるようになったのは、この時代の実績があってこそです。
一方の日産も負けていません。
国産市販車でいち早くターボ技術を導入し、
スカイラインやフェアレディZなど数々の名車を生み出しました。
「やっちゃえ日産」というキャッチコピーが今でも印象的ですが、
かつての日産は、ターボ車で本当に
「やっちゃった」メーカーだったのです。
ホンダと日産を特徴づけるなら、ホンダは自然吸気(NA)エンジン、
日産はターボエンジン。
この構図が鮮やかでした。
ホンダのVTECエンジンは、「どこまでも回るエンジン」として世界中のファンを魅了。
一方の日産は、L型やRB型ターボエンジンでパワーを追求し、レースでも市販車でも圧倒的な実績を誇りました。
しかし、時代は内燃機関から電動化へ。
これにより、両社が培ってきたエンジン技術への需要が低下していきます。
ホンダは1999年にハイブリッド車「インサイト」を発売し、電動化に舵を切りました。
日産もまた、自動運転や電気自動車(EV)に注力する一方、
名車の登場は少なくなり、かつての輝きを失いつつあります。
「やっちゃえ日産」というCMはユニークですが、
今の彼らにとってそれが「何をやっちゃうのか」が明確ではないように感じるのは私だけでしょうか。
近年、電気自動車の限界や課題も見直され、ヨーロッパのメーカーではエンジン開発を再評価する動きが出てきています。
再び、内燃機関の可能性が注目される中で、ホンダと日産はどのような一手を打つのでしょうか?
今回の経営統合により、「ホンダのNA」と「日産のターボ」というかつての個性をどう生かすのか。
電動化技術と伝統的なエンジン開発を融合させることで、新しい価値を生み出せる可能性はあるはずです。
経営統合によるシナジーに期待する一方、これが単なる「延命策」にならないかという懸念もあります。
ホンダと日産はかつてそれぞれの得意分野で世界を驚かせたメーカー。
その遺伝子を生かせるかどうかが、今後のカギになるでしょう。
「やっちゃえ日産」、そして「ホンダのエンジン屋魂」。
この二つの象徴的な存在が手を組むことで、果たしてどんな未来が待っているのか。
私は業界の一員として、この挑戦を楽しみにしながら、その行く末を見届けたいと思います。
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